自賠責保険・任意保険について

自賠責保険とは、正式には自動車賠償責任保険といいます。自動車やバイクの所有者が強制的に加入しなくてはいけない自動車保険であり、保険料と補償内容はどの保険会社で契約しても一律です。
内容は対人賠償のみで、交通事故相手に怪我をさせたり死亡させた場合に治療費や慰謝料などを補償します。怪我による損害は最大で120万円、後遺症による損害は最大で4000万円、死亡による損害は最大で3000万円が支払い上限としており、状況に応じた補償が受けられます。

一般的に交通事故治療というと病院での治療を想像しますが、打撲やむちうちなどの場合には整骨院を利用する方も少なくはありません。整骨院は医師ではなく柔道整復師が行うので治療行為ではなく施術行為となりますが、施術を受ける場合も自賠責保険の補償を受けることができます。
加害者が保険会社に連絡してくれない場合でも、自賠責保険は被害者自身が連絡をして対応してもらうことも可能です。
ただし事故後あまりに時間が経過すると事故と症状の因果関係が分からなくなる可能性があるので、目に見える怪我がなくても体が痛い等感じたら早めに受診しましょう。
また、自賠責保険を使うには警察の事故証明書が必要なので、事故の大小に関わらず必ず警察に事故を届け出ておことが大切です。

交通事故にはあわないと思っていても加入しておくと安心するのが任意保険で、物保険と傷害保険そして賠償責任保険の3種類を組み合わせて構成されています。

自動車保険でいう物保険は車両保険にあたり、交通事故で自分の車に修理が必要となったとき補償されるものです。傷害保険のなかで搭乗者傷害保険は自動車に搭乗している人が負傷または死亡したとき支払われる保険で、入院や通院するときに1日いくらまでなど日額が定められているのが特徴です。

人身傷害保険は負傷または死亡した場合に実損害が支払われるもので、整骨院に通う場合の交通費や治療費といった実際に生じた損害に関係します。

賠償責任保険は自分に落ち度がある交通事故によって他人に損害を及ぼした時に、被害者に対して賠償責任を負うというものです。大きな事故を起こした場合多額の損害賠償責任を追うことになるため、保険金の金額に上限を設けない無制限タイプのものに入っている人が多いでしょう。

自動車保険の任意保険にはこうした基礎的な保険以外に様々な特約がついています。保険の内容を理解するのはなかなか難しいです。当院のような交通事故治療を得意としている専門機関にご相談されることをおすすめします。